家にとっての大敵は漏水である その12 床下の漏水 その2

布基礎

布基礎   ベタ基礎

昔の木造住宅の基礎は布基礎といって、主要な壁の下だけに基礎があって他の部分は土のままでしたが、最近の住宅の基礎は2階建てでもベタ基礎と言って建物内部床の全てをコンクリート基礎で固めてしまいますから、もし1階床下を通っている給水管や排水管からの漏水があれば、コンクリートの上に水が溜まり、土の中へ浸透していかなくなります。
昔の家は床下が土でしたから少しくらいの床下の漏水は地中に水が浸みていきましたから、地盤の上に水が溜まるという事はありませんでした。
給水管や排水管は、昔と違い鉄管ではなく硬質塩ビ管を使っていますから、管自体が錆びて腐るという事はありませんが、管自体にはかなりの数の曲がり部分やジョイント部分があり、そのところから漏水して来るとか給湯管の銅管は古くなるとピンホールという穴が空きやすく、特に20年以上経過するとピンホールしやすくなります。そうしますと、お風呂やキッチンでお湯を使うたびに床下や天井裏に漏水してしまう事になります。

漏水により床下に水が溜まり・・・

漏水により床下に水が溜まり・・・

又、ベタ基礎では、基礎の立ち上がり部分の下部とベタ基礎部分との打ち継ぎ部分から雨水や植木の水やり等の水が浸入してきて、それが土の下に抜けないコンクリートである為にプールのように恒常的に水が溜まっていきます。
今ではコンクリートの立ち上がりとベタ基礎の部分を一体化してコンクリートを打設するという方法や打ち継ぎ目にコーキングをしておくという方法もありますが、どうしても予算が無限にある訳ではありませんので、どこかの部分はコストカットせざるを得ないのが実情です。もちろんそれだけの理由ではありませんが通常はどこかの部分に打ち継ぎ面があることは仕方ないところもあります。
床下に溜まった水が恒常的にあると1階床下の木材や土台が湿気で腐蝕してきたりカビが発生するというケースもあります。

ブヨブヨしている床の下は恐ろしい事になっている場合もあります

ブヨブヨしている床の下を床下から見た様子

以前そのような家に住まわれていたお客様の仕事があって、その時は全然別の内装リフォーム工事だったのですが、水廻りではなく普通の居室の床が歩くと何かブヨブヨしていて何かおかしいと思って床を開口して中を覗いたところ、床下のコンクリートの上に水が20センチ位たまっていてびっくりした事がありました。
その建物はまだ新しく築8年位だったと思いますが、普通築8年で居住の床は腐りませんから何かおかしいと思った訳です。
そして開口したらびっくり、床下に水がプールのように溜っているのです。当然のことながら床は湿気とカビの為腐り、今にも落ちそうな感じでした。
植栽用の散水

植栽用の散水

話によるとそのお客様は建築会社の社長が住もうと思った新築の家を購入したらしいのですが、その家の基礎構造がベタ基礎なっていて、ベタ基礎と立ち上がりのコンクリートのうつ継ぎ線から雨水や植栽用の散水した水がどんどんと浸みてベタ基礎の上に溜っていったという理由でした。

つまり、長年に渡って少しずつ水が床下に侵入して水の抜け道が無くて徐々に溜っていった事が原因だったのです。
結果的にその家は床下の水を水中ポンプで抜いて床下地工事から全てやり変える事になりました。
床下点検口

床下点検口

それでも早く気付いたので、それなりの最小限の工事で済んだのですが、あと何年も気が付くのが遅れていたら家を全て壊して建替えになったかもしれません。
そういう意味で、床下の点検の為、点検口を1階の押し入れの床部に取り付けておいたり、万が一水がたまった事を想定して基礎下のどこかに配管を取り付けておく必要もあります。

一級建築士  蓑田 常弘


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プロフィール

蓑田 常弘

Author:蓑田 常弘

一級建築士 蓑田常弘

株式会社ミノダ建築デザイン 代表
LIXILリフォームショップライファ立川代表
株式会社スインクハート 代表


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建築一筋だが、建築馬鹿ではない。

いつ仕事をしているか分らないが、しっかり納期には間に合っている。

自分の好きな建物の仕事で生計を立てられている自分はとても幸せ者だと思う。

1日おきの2kmの水泳はこれからずっと続けたいと思っている。
(楽しみというより修行のような)

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