家にとっての大敵は漏水である その10 外壁からの漏水(鉄網モルタル塗とALC板貼の場合)

鉄網ラス下地

鉄網ラス下地

鉄骨造の建物で約30年位前まではよく使用されていた鉄網ラス下地(リブラスメタルラス)の外壁は非常にクラックが入り易く、又、防水下地材もモルタルを塗りやすくするような材料である亜鉛メッキ鋼板が兼ねていました。その鉄網ラス下地材は防水下地としての役割は余り果たしていなかったり少しずつの漏水によって鉄網や止め金具が錆びていったりして下地がずれたり、酷い場合は下地ごと落下したりというケースもありました。
そして最悪なケースでは、その鉄網下地にモルタルを塗った上に磁器タイル等を貼った外壁は、重量も重くて耐え切れず築後15年以内に間違いなくタイルが剥がれたり落下してきます。
その理由は鉄網モルタルの場合はどうしてもクラックが生じやすく、そこから雨水が侵入してきてタイルが少しずつ剥がれてきます。
リブラスメタルラス網下地gg

リブラスメタルラス網

そうしますと部分補修してもまた他の部分も剥がれてきますので意味がありません。
そしてモルタル塗下地材である鉄網のベース部分の亜鉛メッキ鋼板が錆びてきます。
そうしますと、前回のサイディング張り外壁と同じように全体撤去して、新しく全面やり変えとなります。
そうしますと、規模によっては500万円とか1000万円とかの大工事となります。
もし通行人や車に当たったら大変な事になりますのでお金の問題では無くなってしまいます。

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錆が染み出てきています 錆び 劣化が進むと危険です
もうひとつ鉄骨造の建物によく使用する外壁材としては、ALC板という軽量気泡コンクリートの板を貼り付ける工法もあります。
ハウスメーカーだと、ヘーベルハウスという商品や重量鉄骨造にヘーベル板やイトンといった軽量気泡コンクリート板を貼った建物もたくさんあります。
ALC板

ALC板

元々は、約45年位前にドイツから日本に入ってきた材料ですが、基本的には乾式パネル工法です。
この材料も大体60㎝×3m×10㎝位の軽量パネルを貼り付けていきますが、それらのパネルのジョイントの部分はコーキング材を充填して漏水を防ぐものですし、軽量気泡コンクリート板は本来水に浮くほど軽いというのが商品の売りというか特徴ですから、軽石のような材料でそれほど耐水性があるものではありません。
ですからやはりその上にウレタン系やエポキシ系の塗料をして漏水を防ぐという工法になっていますから、8年~10年間隔でのリニューアルが必要となります。
サイディング貼替工事

サイディング貼替工事

もしそのメンテナンスを怠ると劣化してボロボロになり、部分的に崩れてきます。そうすると修復する事が大変で場合によっては修復すら出来ないかも知れません。
修繕積立はコツコツと・・・

修繕積立はコツコツと・・・

建物を所存するという事は、定期的にメンテナンスも必要だし、費用も発生してきます。だからといって、お金がもったいないからとそれらを怠ってしまうと、もっと高くつく場合もありますから、マンションのリニューアル積立金のように少しずつお金を保留しておく必要があります。

一級建築士  蓑田 常弘


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プロフィール

蓑田 常弘

Author:蓑田 常弘

一級建築士 蓑田常弘

株式会社ミノダ建築デザイン 代表
LIXILリフォームショップライファ立川代表
株式会社スインクハート 代表


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建築一筋だが、建築馬鹿ではない。

いつ仕事をしているか分らないが、しっかり納期には間に合っている。

自分の好きな建物の仕事で生計を立てられている自分はとても幸せ者だと思う。

1日おきの2kmの水泳はこれからずっと続けたいと思っている。
(楽しみというより修行のような)

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