人間の年齢と年輪 その2

ピエール・ジャネ

ピエール・ジャネ

ジャネーの法則というのをご存知でしょうか。
「ジャネーの法則」は、19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネの著書において紹介された法則。主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明しました。ジャネの法則とも表記します。
簡単に言えば生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)という訳です。
例えば、50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1ほどであるが、5歳の人間にとっては5分の1に相当する。よって、50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間にとっての1年間に当たり、5歳の人間の1日が50歳の人間の10日に当たることになる。」と言うものですが、確かに人間は歳を重ねるごとに1年があっという間に過ぎてしまうという事は誰もが感じる事で、このジャネーの法則は当たっていると言わざるを得ません。

昭和の子供

昔の子供

解り易く言えば1歳の時の1年間を基準とすると、2歳の時の1年間は2倍と早く感じ、5歳になると5倍速く感じ、10歳になると10倍になるというものです。
確かに子供の頃の1日は、学校に行って勉強したり運動場で遊んだり家に行ってともだちと遊んだり、山に行ったりかわに行ったりして、家に帰ってご飯を食べて、又兄弟達と家で遊んだりテレビを観たりしても夜の9時か10時には寝られました。それがどんどん時間が経つのが早くなり、大人になるに従って1日はあっという間に過ぎていきます。

時間の感覚

時間の感覚

日本の諺では「光陰矢の如し」というのがあって、月日の経つ速さを矢の飛んでいく速さに例えられています。そしてその矢の速さは飛んでいるうちにどんどん加速していくというものです。そう考えるとジャネーの法則と光陰矢の如しという意味は似ているかも知れません。ジャネーの法則の数式で人生の半分を計算した人が居ましたが、人生80年の半分は40歳ではなく、10歳であるという驚くべき事実が解ってきます。

ブッダと弟子の問答の中で「命の長さはどのくらいなのでしょうか」と問われた時ブッダは弟子に「それは、あなたの納得できるような速さではない」と答え、具体的には4人の矢を射る名人が東西南北に向かって同時に矢を放って、その矢が落ちる前に目にもとまらぬ速さで4本の矢を捉えたとして、その何倍も何倍も速いのが人間の命だと言ったというのです。そうだとすると光陰矢の如しどころではありません。

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法興寺

「人間の年齢と年輪 その1」で、述べたように年齢と年輪といっても人間の寿命はせいぜい100年、木の寿命は4800年という長い樹齢のものもあるという事で、人間の約50倍もあるのです。そして木造建築としての最古の建物は法興寺で築1400年位も経過しています。
そして、木はすぐに腐るとか強度が無いとか思われがちですが、製材してから約200年目が強さのピークと言われていて、そこが約1000年に渡り強度を保つというのですから、木は自然素材そして呼吸している素材の中ではとても長寿で現役でいられるのだという事が解ります。
それら木の特徴である長寿の秘密の一部を建物の資材として、私達の住む住居の中にもっと活かす事が出来れば「健康」「長生き」「ストレス解消」「楽しく生きる」という人間が生きて行く上でプラスになる事がたくさんあるのではないかと思うのです。
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しかし、木は天然で個性的です。反ったり割れたり変色したりして、一つ一つが全く違う表情を持っています。ですからその個性を大切にしてあげる気持ちがないと一緒に暮らせません。恐らくその木の特性を今の若い人達はクレームとして捉え、建設会社に対して訴えて来るのではないかという感じもしますから、大手ハウスメーカーとしては無垢の木材は使用したくないという本音があると思います。あとは手間暇の掛かるものは商品としては出来ないという事もあると思います。
ですから、これら自然素材の家は、私達小さな会社がやっていくしかないという側もあります。
私達の生活の周りは、便利さや快適さばかりを追求していくあまり、表面がツルッとした画一的な物が好かれるという傾向に拍車がかかっていて、何か味気ないそして将来に対する不安な気が充満している事も事実です。
ここあたりで、一度立ち止まって時計の針を逆回転していく事も必要なのではないでしょうか。


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プロフィール

蓑田 常弘

Author:蓑田 常弘

一級建築士 蓑田常弘

株式会社ミノダ建築デザイン 代表
LIXILリフォームショップライファ立川代表
株式会社スインクハート 代表


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建築一筋だが、建築馬鹿ではない。

いつ仕事をしているか分らないが、しっかり納期には間に合っている。

自分の好きな建物の仕事で生計を立てられている自分はとても幸せ者だと思う。

1日おきの2kmの水泳はこれからずっと続けたいと思っている。
(楽しみというより修行のような)

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