建築家の言葉 その②   ル・コルビュジエより

私は、今回の建築家の言葉シリーズを書くにあたって、近代建築の巨匠達を調べていてびっくりすることがありました。ほとんどの著名な建築家が長寿命だったという事です。

フランク・ロイド・ライト(1867~1959年 92才没)
ル・コルビュジエ(1887~1965年 78才没)
ミース・ファン・デル・ローエ(1886~1969年 83没)
アルバ・アールト(1898~1926年 78才没)
ミケランジェロ (1475~1564年 88才没)
アントニ・ガウディ(1852~1926年 73才没)
イサム・ノグチ(1904~1988年 84才没)
ルイス・バラカン(1902~1988年 86才没)
バックミンスター・フラー(1895~1983年 88才没)
ハンス・ホライン(1934から2014年80才没)
ロバート・ベンチュリー(1925~現在  92才)

これは当時の平均寿命の事を考えても非常に長寿の人達が多かったということです。
ミケランジェロ サンピエトロ大聖堂のドーム ル・コルビュジエ
1475年生れのミケランジェロは、
88才まで生きた
ミケランジェロの設計した
サンピエトロ大聖堂のドーム
今回の建築家の言葉は、この方から
後ほど紹介します。ル・コルビュジエ

日本の建築家や現役の建築家を調べても、皆比較的長寿なのです。

丹下健三(1913年9月4日~2005年3月22日92才没)
村野 藤吾(1891年5月15日~1984年11月26日 93才没)
吉田五十八(1894年12月19日~1974年3月24日 80才没)

今でも世界中で活躍している安藤忠雄に至っては、今年79才になりますが、今だにバリバリの現役ですが、彼には2009年に胆のう、十二指腸摘出、さらに2014年に膵臓と秘蔵を全て摘出しているのです。

都庁

丹下健三の代表作 東京都庁

どうして日常的に多忙で、仕事も細かく相当頭を酷使している職業の建築家が長寿なのかは、私見ではありますが、自分の好きなことを仕事にしているという事があるのではないかと思っています。あとは、自宅兼アトリエのようなところでマイペースでやってこれている人が多かったとかの理由もあるかも知れません。
私もそうですが、仕事量として相当きつい量のことをやっていますが、それは自分の好きなことだけあって意外とストレスを感じずにやっているのかも知れません。私は、会社と家は別々ですが車で5分位と近い場所にあります。私の場合は、家の前に多摩川があったり、四季折々の風景を目に出来るとか空気が良いとか、自然環境に適合した環境であるという事もストレス発散しているのかも知れません。
それと作家やミュージシャンや役者といった自己表現をしている人たちやアーティスト達に比べると健康管理もしっかりしている人たちなのかも知れません。
作家やミュージシャンのといった人達は、昔から自分の人生荒れて「なんぼ」の世界だったような気がします。美しく言えば、自身の身を溶かしながら周囲を明るくしている「ろうそくの灯」ような。
あとは住んでいる家も自分で選べる可能性が大きいですから、住まいの形も生きていく上で色々と理にかなっているのかも知れません。

大分話が逸れてしまいましたが、今回取り上げるル・コルビジュは、スイス生まれで主にフランスで活躍した建築家です。

ロンシャンの教会

有機的な曲線を使った作品、ロンシャンの教会

コルビュジエは、新しい建築の5つの要素(ピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由なファサード)にて代表される伝統から切り離された合理性を信条としたモダニズム建築の提唱者ということになっていて、「住宅は住むための機械だ」といった過激で無機質な建物を作っている建築家であるイメージがある一方、ロンシャンの礼拝堂のような有機的な曲線を使った作品もあり、元々画家出身ということもあり非常に感性の鋭く、かつ論理的にしっかりとした作品を数多く残しています。コルビュジエは、建築家であるとともに画家という世界でも才能のある人でしたから、昨日や効率や力学の他アートという柔らかい感性の部分の能力も優れていたのでしょう。又、家具デザイナーとしても有名でニューヨーク近代美術館には今でも20点のコルビュジエデザインの椅子やソファー等が陳列されています。つまり、建築の他家具や照明のデザイン、絵画やタペストリーに至るまでたくさんの素晴らしい作品を残しました。

私自身も金属のクロームメッキと牛革(なめし皮や毛皮)との絶妙なコンビネーションのソファや椅子をいくつか使用しています。

カプ・マルタンの休暇小屋

コルビュジエの終の棲家となった、南フランスの海辺
カプ・マルタンの休暇小屋

晩年のコルビュジエは、南フランスの小さな村にあるカプ・マルタンの休暇小屋に住まいを移します。ここは、夫人と2人で過ごすために設計したわずか8畳ほどのワンルームの家で、質素な材料を使い、一見するとログハウス風のたたずまいです。休暇小屋は、コルビュジエが人間にとって「極小の住居空間」とはどのようなものかを構想し、実験的に作ったものだといわれています。
海の見える景色と海水浴を愛したコルビュジエは、小屋付近の海岸で水泳中に心臓発作を起こし、77歳で永眠したそうです。

今回はそんなル・コルビジュの残した言葉をいくつか抜粋して紹介いたします。

・建築は光のもとで繰り広げられる、巧みで正確で壮麗なボリュームの戯れである。

・家は生活の宝石箱でなくてはならない。

・建築家は新しい言葉を使用するのです。その語とは「やってみるのだ!

・『人間的尺度の1住戸』の探求と私が呼ぶことは、既存の住宅、既存の住宅法規、すべての習慣や伝統を忘れることであるのです。

・建築家は、相反する要求条件でも、いずれをも切り捨てることなしにうまく処理しなければなりません。快適さとは涼しさでしょう。すなわち空気の流れや日陰です。しかし陽光を楽しみたいと思う季節には、やはり適当な時刻に太陽がさしこむべきなのです。また、やぶ蚊が余りに多いので何らかの策が講じられぬ限り窓を開け放つ事も許されません。

・私の都市を建ててくれるのが、共産主義国家だろうがファシズム国家だろうが、あるいはほかのところだろうが、そんなことはどうでもいいのです。私は、自分が人類の幸福のための計画案をつくり上げたのだと分かっています。人々が自分達の労働の成果を、初めて享受できるようにと組み立てたのです。だから、どんな形態の社会であれ、わたしの計画案を実行する社会は、全て正しい形態の社会なのです。

・平面は基礎である。平面なしには、意図や表現の偉大さもなく、律動も立体も脈絡もない。

・建築家は新しい言葉を使用するのです。その語とは「やってみるのだ!

・太陽と、それに伴う温度、湿度と乾燥の程度―しかも月によって異なります―によって判断できますが、これらは同時に制御しようとすれば相矛盾する要因なのです。このような条件下で現代の建築家たらんとするのは容易なことではありません。



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プロフィール

蓑田 常弘

Author:蓑田 常弘

一級建築士 蓑田常弘

株式会社ミノダ建築デザイン 代表
LIXILリフォームショップライファ立川代表
株式会社スインクハート 代表


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建築一筋だが、建築馬鹿ではない。

いつ仕事をしているか分らないが、しっかり納期には間に合っている。

自分の好きな建物の仕事で生計を立てられている自分はとても幸せ者だと思う。

1日おきの2kmの水泳はこれからずっと続けたいと思っている。
(楽しみというより修行のような)

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