今、日本では「孤独死」が増えている(その5)

孤独死は独居老人よりも独身40代の方が多いというデーターもあります。 ここ数年は、現役世代の孤独死が増加傾向にあり、20〜25%を40代と50代が占めているといいます。
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孤独死 年齢順一覧表

特に男性の場合、女性と比べて社交性に乏しい為に部屋の中で亡くなり、死後何日も発見されない場合が多いようです。
離婚して一人暮らしになった中年男性や、最近は生涯未婚の人も増えています。
厚生労働省が発表した平成27年版「厚生労働白書」によれば、日本人男性の生涯未婚率(50歳までに一度も結婚したことが無い割合)は22.8%、更に35年後には、約3人に1人の29%に上がると推計されています。

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コンビニエンスストア ファミリーレストラン ユニクロ レンタルDVDショップ
コンビニやファミレスに行けば、女房の作ってくれるであろう食べ物より美味しい物はたくさんあり、更にどんどんと研究開発されて美味しくて安いものが手軽に手に入り、ユニクロやスーパーで生活用品は何でも揃っているし、レンタルショップに行けば映画も安く借りられて、一人暮らしでもそれなりに楽しく生活できます。ラブラブで結婚したとしても子供に恵まれ、5年、10年と経てば夫婦
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共々、お互いに新鮮味も失せていくものです。何よりガミガミと小言を言われなくて済むとか、結婚することのメリット自体が薄れてきてしまっています。それらの要因も生涯独身や中年離婚の原因なのでしょう。
しかしながら、一人暮らしだと食事での栄養面の、片寄りとか社交性も少なくなり、自分の部屋で過ごす時間も増え、運動不足になったり、どうしても病気の予備軍になるような生活になってしまいます。
又、家族がいると必然的に会話や、時々言い争いや喧嘩もあり、逆にそんな生活でストレスはあるのですから脳も活性化されるというメリットもあります。一人暮らしだと誰とも会話しないで済みますから精神的には逆に参ってしまったり何らかの病気になる可能性が増えるのではないかと思います。

私もこのところ、知人の独身男性の孤独死や、仕事上でお付き合いのある中でも孤独死に直面することが重なってしまい、日本での孤独死の問題を、このような形で5回にも渡り考える事になりましたが、この孤独死の原因とは日本が今抱えている問題が隠されているような気がしています。
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医療の進化

自分が好むと好まざるとに関わらず、便利になっていく社会や、仕事上のストレスによる疾患の増加や、栄養の過多や片寄り、運動不足等も重なり、一人暮らし→孤独死という連鎖もあるのかも知れません。
一方で平均寿命の年齢がどんどんと増えていきそうな医療の発達と、健康寿命の格差が年々開いてきているという事実も何か不気味な感じもします。
本人の老後破産や老人漂流社会という現実や、ある程度のお金があっても自分自身が重い病気になるとか、家族の誰かが病気や失業したとか、嫁いでいた娘が離婚して子供を連れて帰ってきたとか、予期せぬ問題が次々と襲ってきます。更に、年金受給時期の延長や資格無しの条件追加、国家財政の悪化による社会保障等、将来に対する不安は益々募っていきます。

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人間は、ある意味誰でも一人で生まれて一人で死んでいくものです。
そういう意味では結局は全ての人が一人で孤独死していくしかありません。
皮肉に言えば、死んでいく人が周囲の人達から親しまれ頼りにされていればいる程、残された人も死んでいく人ももっと辛くて苦しいでしょう。
孤独死の問題はその国の社会状況や歴史、教育、政治、経済と大きく関わってくる問題でもあります。
これから先もこのテーマを考える事は大変大きな大きな問題を考える事でもあり、大変意義のあることだと思いますので、第6、第7と続いていくテーマであると思います。


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プロフィール

蓑田 常弘

Author:蓑田 常弘

一級建築士 蓑田常弘

株式会社ミノダ建築デザイン 代表
LIXILリフォームショップライファ立川代表
株式会社スインクハート 代表


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建築一筋だが、建築馬鹿ではない。

いつ仕事をしているか分らないが、しっかり納期には間に合っている。

自分の好きな建物の仕事で生計を立てられている自分はとても幸せ者だと思う。

1日おきの2kmの水泳はこれからずっと続けたいと思っている。
(楽しみというより修行のような)

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